2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

井上輝子さん(和光大学教員)

人々の性は、きわめて多様なので、誰が性的少数者かとは、一概に言えないと思いますが、一般的用法に従って、自分のセクシュアリティが同性に向いている人、自分のジェンダー・アイデンティティに不具合を感じている人などを、性的少数者と呼んでおきます。…

平良愛香さん(牧師 「キリストの風」集会代表)

人が自分と異なる存在を怖れるのは当然のことかもしれない。理解し合えないような気がするから。でも、人間は少しずつそれを乗り越えてきた。だからこそ共に生きることができるようになってきた。不安と嫌悪、それは人間がより豊かな関係を築けるようになる…

ミヤケマイさん(絵描き)

人の心は空の雲のようにかわっていく、悲しくても、恐ろしくても、ありがたくも、とどまりはしない。コーヒーカップや龍やもっと、もっとみたこともないものにもなれる。人は見たいものしかみない、見ないようにしているもの、憎しみや恐怖は、自分の形をな…

出雲まろうさん

今の世の中は、極端なまでのヘテロセクシズム文化教育によって、異性愛者はその存在を問われません。その半面、性的マイノリティだけがいつもその存在を問われるよう仕組まれています。こうしたヘテロセクシズム社会内部に深く根ざした、いじめ、暴力、人権…

大藤恵子さん(アメリカ、ベイツ大学教員)

大阪に留学しているアメリカ人の女子大生が、日本人に「今、デートしている人がいますか」と聞かれ「彼女がいます」と答えたとき、「あなたの日本語は間違っていますよ」と言われたという話を聞いた。その日本人に悪気はなかったのかもしれないが、正に「無…

田中かず子さん(国際基督教大学教員)

男色の伝統を持つ日本では、西欧のホモフォビアとはちがうけど、日本も近代化のプロセスで「日本版」ホモフォビアを形成してきたのです。そして今では、異性愛者も性的マイノリティもみんな、程度の差こそあれしっかり内面化しているといえます。自分の中で…

河地和子さん(大学教員)

「世の中は多様性を認めるようになった」「ひとり一人の個性を認めるようになった」。最近そのような印象を持っている人が増えているが、本当に多様性が認められ、個性が偏見なく受止められている社会になっているのだろうか? 同性愛者に対する社会の偏見を…

坂上香さん(映画監督・京都文教大学教員)

私とホモフォビア 大学時代の友人ホセはゲイだった。彼とは授業後にはいつも飲みにでかけ、週末は踊りにいったりするぐらい、仲が良かったのに、気づいていなかった。ある日、私のジョークに彼は激怒した。詳細は忘れたが、セクシュアリティをネタにしたジョ…

辛淑玉さん

太陽の下で人を愛したい。それは、私の想いだった。誰にはばかることなく手をつなぎキスをし愛を確かめあえる生き方がしたかった。 出自も、名前も、感情も、価値観も何もかもさらけ出し、怯えることなく、人目を気にすることなく、祝福されたい。だのに自分…

永易至文さん(フリーランスライター/編集者)

ホモフォビアは、同性愛嫌悪と訳されますが、多くの日本人にとって同性愛を「嫌悪」したり「憎悪」するという激しい感情は、あまり経験することがないかもしれません。嫌悪したり憎悪するほどハッキリした対象として、日本では同性愛(者)が認識されていな…

きくちゆみさん(グローバルピースキャンペーン、平和省プロジェクト)

「同性愛者であっても、なりたい自分になれるよ、どんな職業にもつけるよ。だから、自分を否定しないで、自分を大事にしてね」と子どもたちに伝えるために、自らが同性愛者であることをカミングアウトした尾辻かな子さんの勇気と愛にエールを送り、Act Again…

岡野八代さん(立命館大学法学部教員)

〈自分だけじゃない〉との確信、〈それでいいんだよ〉の一言が、子どもたち・若者に世界の居場所を提供する。その逆に、誰かに向けられているわけでもない、根拠なき「自然さ」の押しつけが、これまで多くの人から声と命を奪ってきた。〈恐れなくていいんだ…

イダヒロユキさん

○「性的マイノリティ」が提起するもの―ホモフォビアとジェンダーフリー・バッシング性染色体、性腺、内性器、外性器、誕生のとき医者が決定する性、戸籍の性、二次性徴、性自認、服装や態度や振る舞いや話し方などのスタイル、性的指向、性的欲望スタイル、…

狩野晃一さん

Homophobia(同性愛憎悪)Homophobiaはヒューマニズムに対する冒涜であり、侵害です。ホモセクシュアルということは、ホモセクシュアルとして生きることであり、ホモセクシュアルとして人を愛することです。それはとりもなおさず、一人…

伏見憲明さん(作家)

「ホモフォビア」を訳すと「同性愛嫌悪」とか「同性愛恐怖」になるのだろうが、日本での「ホモフォビア」は、実際には、明瞭な輪郭を取らないところに特徴がある。言葉にはしないが侮蔑感がある、とか、何気なくその部分に触れないようにする、とか、感覚的…

Louise-Georges Tinさん(IDAHO創始者)

あなたたちからのフレンドリーなメッセージを受け取り、とても嬉しかったです。アジアに仲間が増えてとてもよかったです。いまやIDAHOも世界の50カ国あまりに広がりましたが、アジアではまだ今のところまだ参加国も少ないです。スリランカ、香港、台湾、フィ…

世界の取り組み

世界各地で行われているIDAHOの取り組みの一部をご紹介します。(順不同、英語情報があるもののみ)ブルガリアIDAをブルガリアのカレンダーに公式に認知するよう要求。そのためのサポートを国の各機関、メディア、ビジネス、NGOに依頼。5/17にEquality Walk…

欧州議会議長メッセージ

昨年の5月17日、世界中から35カ国が参加して行われる予定の「国際反ホモフォビアの日」について、欧州議会議長ジョセップ・ボレル・フォンテジェス氏は以下の声明を発表しました。私たちは現在、欧州連合の多くの国々においてEU憲法条約について議論を行って…

同性愛が違法な国々

同性愛を違法としている国 81カ国そのうち、死刑を適用する国 9カ国(サウジアラビア、スーダン、モーリタニア、ナイジェリア、アフガニスタン、パキスタン、イラン、アラブ首長国連邦、イエメン)無期懲役とされる国 8カ国10年以上の懲役が科せられる…

IDAHOについて(詳細)

INTERNATIONAL DAY AGAINST HOMOPHOBIA 世界的にホモフォビアに抗議する日(公式ホームページhttp://www.idahomophobia.org(英語)参照) 国際反ホモフォビアの日(International Day Against Homophobia, IDAHO)のキャンペーンの目的は何ですか。 国際反…

IDAHO創始者インタビュー

インタビュアー Derek Lennard(IDAHO UKコーディネーター) と Louis-George Tin (IDAHO 創始者) の対談 (2005年冬 Gay Humanist Quarterly に掲載されたものの日本語訳)DL: IDAHOを設立し、ゲイ・コミュニティの情報を世界に発信し続けるLouis-Georgesさ…

プライドデーとの関係

「国際反ホモフォビアの日」と「LGBTプライドデー」とはどう違うのですか?「国際反ホモフォビアの日」と「LGBTプライドデー」はそれぞれに異なる大切な日であり、そして、互いを補足しあうものです。基本的に、毎年世界各地で開催される「LGBTプライドデー…

国際的な取り組みにあたって

「国際反ホモフォビアの日」は、世界中どの国・地域でも同じように開催されるのですか?それはあり得ないと思います。ホモフォビアの形は、それぞれの社会や地域により異なるため、それに対する運動も異なった方法がとられます。「途上国」といわれるの多く…

ホモフォビアについて(詳細)

ホモフォビア(homophobia)とは、一言でいえば、同性への愛情、同性との性行為あるいはそのような行為をする人々、同性愛者、同性愛者としての生のあり方などに対して非合理な恐怖心を抱く、同性愛恐怖・同性愛嫌悪の症状のことです。かつて、同性愛は病気…