IDAHOについて(詳細)

INTERNATIONAL DAY AGAINST HOMOPHOBIA      
世界的にホモフォビアに抗議する日

(公式ホームページhttp://www.idahomophobia.org(英語)参照)

国際反ホモフォビアの日(International Day Against Homophobia, IDAHO)のキャンペーンの目的は何ですか。

 国際反ホモフォビアの日(世界的にホモフォビアに抗議する日)のキャンペーンの第一の目標は、人々にホモフォビアに対して何らかのアクションを起こすよう喚起することです。
 
 個人やグループが社会に蔓延するホモフォビアを何とかしようと思い立った時、私たちはそれぞれにいろいろな行動を起こすことができます。例えば、ホモフォビアについて学校のクラスで話し合ってみたり、カフェで展示をしたり、ストリートでデモをしたり、ラジオ番組でホモフォビアについて取り上げたり、自分の地元で同性愛についての映画の上映会を開いたりなど、これらはいくつかの例にすぎません。あるい
は、政党でこのテーマについて討論の場を設けたり、新聞社で短編小説コンクールを主催したり、何らかの組織で提唱して、ホモフォビアの問題に対する意識を高めるキャンペーンを行ったりといったようなこともできます。
 
 こうして第一歩を踏み出せば、LGBTレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の団体や人権団体はもとより、あらゆるバックグラウンドを持つ人、あらゆる関心を持つ人たち、また男性からも女性からも支持が得られるでしょう。実際には、同性愛ということには特別な関心を払っていなくても、ホモフォビアのもたらす問題について懸念している人たちは、その人のセクシュアリティにかかわらず数多くいるのです。

 そして第二に目指すゴールは、世界各地で取り組まれているホモフォビアに対する抗議活動を、国際的な連携をとって目に見える形に一元化し、この問題に対する認知を広げてゆくことです。
 
 もし私たちが同じ日に世界のあちこちで抗議活動を行えば、より人目につきやすく、影響力も大きくなるでしょう。もし国際反ホモフォビアの日のキャンペーンが毎年行われるようになれば、ホモフォビアについてどんな問題が提起されているか、また、どんな議論が行われているというようなことについて、メディアや世論もこれまでよりはるかに多くの関心を向けるようになることは間違いありません。さらに、各地で国際反ホモフォビアの日のキャンペーンを主催する人たちのネットワークを作ることで、ジャーナリストに情報を提供したり、それぞれの活動の成果を分かち合うといったこともできるでしょう。

 このプロジェクトには第三の目標があります。それは、一国でも多くの国のカレンダーに国際反ホモフォビアの日を公式に設けることであり、ひいては、この特別な日を国際的なレベルで認知してもらうことです。第3の目標は、単なる理想ではないにしろ、明らかに長期的な目標です。
 
 国際反ホモフォビアの日が公式に認められるということは、ホモフォビアに対する抗議、つまり多様なセクシュアリティに対する認知のシンボルにとどまりません。なぜなら、皆さんがご存じのように、シンボルというのは現実的な影響力を持つからです。この日が公式な日として認められれば、ホモフォビアを原因とするセクシャルマイノリティに対する差別や迫害に、忍耐強く闘ってゆかねばならない人たちにとっての大きなよりどころとなります。

 そして、国際反ホモフォビアの日を公式に世界的にホモフォビアに抗議する日とするとき、ホモフォビアをなくすための運動はゲイ、レズビアンバイセクシュアル、トランスジェンダーの人々だけの問題ではなく、国の行政が責任を負うべき事項であり、また、ホモフォビアのない社会が市民社会全体の意思であるということを示すことにもなります。運動の結果、ベルギーでは、国際反ホモフォビアの日が国家のカレ
ンダーに公式な日として認知されるようになりました。

国際反ホモフォビアの日(Internatioal Day Against Homophobia, IDAHO)のキャンペーンに参加している団体にはどんな団体がありますか?

 国際反ホモフォビアの日(IDAHO)は2004年の8月に、フランスの学識者であり活動家でもある、 Louis-Georges Tinによって立ち上げられました。IDAHOの最初のパートナーは国際レズビアン・ゲイ協会(International Lesbian and Gay Association, ILGA)です。またアフリカ・レズビアン連合(the Coalition of African Lesbians)、欧州グリーン・パーティー(European Green Party)、欧州議会におけるゲイとレズビアンの権利に関するグループ(the Intergroup of the European Parliament on gay and lesbian rights)、国際人権連盟(International Federation for Human Rights)、国際ゲイ・レズビアン人権委員会(the
International Gay and Lesbian Human Rights Commission, IGHLRC)、欧州議会社会主義グループ(the Socialist Group of the European Parliament)、欧州議会グリーングループ(the Green Group of the European Parliament)、欧州議会自由民主党(the Liberal and Democrats group of the European Parliament)、国際ユダヤLGBT協議会(the World Congress of LGBT Jews)などが国際反ホモフォビアの日
(IDAHO)を支持しています。
 
 さらに国際反ホモフォビアの日(IDAHO)は世界の多くの国で、その国の全国的な組織や多数の人々に支持されています。このキャンペーンに参加して、5月17日に何らかの行動を起こしている国には、アルバニア、アルゼンチン、ベルギー、ブラジル、ブルガリア、カナダ、中国、コロンビア、コスタリカエクアドル、フランス、ギリシャ、オランダ、ハンガリー、インド、イラン、イタリア、コートジボアール、ジャマイカケニア、韓国、キルギスタンラトビアレバノンリトアニアマルタ共和国、メキシコ、ナミビア、ネパール、ナイジェリア、フィリピン、ポーランドポルトガルルーマニア、ロシア、セネガルスロベニア、スペイン、スリランカスウェーデンウガンダウクライナ、イギリス、アメリカ、ベネズエラなどといった国があります。

国際反ホモフォビアの日(International Day Against Homophobia, IDAHO)はいつですか?

 5月17日です。これは1990年の5月17日に、世界保健機関(WHO)総会が同性愛を精神疾患リストから削除したことに由来しています。この決定により、一世紀以上に及ぶ同性愛者への医学的偏見に終止符が打たれました。この歴史的な決議に続き、今度は国連人権高等弁務官および国連人権委員会が、この国際反ホモフォビアの日を公式に認めることで、政治の世界や社会の中に蔓延し、また文化の中にもみられるホモフォビアを公式に非難するよう求めます。WHOの決定は、5月17日を歴史に残る日とし、またレズビアン、ゲイ、バイセクシャルトランスジェンダーの人たちのコミュニティーにとって、ホモフォビアへの抗議の力強い象徴となりました。WHOの決定が行われた5月17日を私たちの運動のシンボルとするのには、3つの重要な理由があります。

-これはWHOによる国際的な決議なので、全世界に共通するものです。一国内の決議では明らかにここまで社会の関心を引かなかったでしょう。

-WHOの決議が同性愛を精神疾患でないとしたことでレズビアンやゲイに与えた影響を、トランスの人たちにももたらすよう働きかけるつもりです。これはとても重要なことです。

-国際連合国際反ホモフォビアの日(IDAHO)を公認するよう求める時、WHOの決議をシンボルとして運動をすすめる方が要求を通しやすいでしょう。WHOの決定した事項から派生したプロジェクトを国連が無視できるでしょうか?

IDAHO公式ウェブサイト http://www.idahomophobia.org