欧州議会議長メッセージ

昨年の5月17日、世界中から35カ国が参加して行われる予定の「国際反ホモフォビアの日」について、欧州議会議長ジョセップ・ボレル・フォンテジェス氏は以下の声明を発表しました。

私たちは現在、欧州連合の多くの国々においてEU憲法条約について議論を行っていますが、今日、私は、EU基本権憲章の主要原則の一つである「非差別の原則」についてもう一度考えたいと思います。

出身、国籍、社会的背景、宗教または性的指向に関わらず、EUの全ての市民は同じ権利を持っています。

5月17日は、世界保健機構(WHO)総会が同性愛を障害疾病分類リストから除外してちょうど15年となる象徴的な日です。今日、同性愛は過去に比べて自由なものとなったというのは本当かも知れません。しかし、性的指向に基づく差別は、世界中、そしてEU内にも依然として深刻な問題として残っています。

欧州議会はこれまで、常に平等と人権保護のために闘ってきました。また、人権のより広きにわたる闘争という意味合いにおいて、ホモフォビアに反対する運動を支援しています。なぜなら、差別に反対するということは、EUの根本的価値の一つだからです。

拡大したEUにおいて、性的指向に関連した道徳的差別や身体的暴力に対して闘い続けることは、私たちの義務です。こうした権利の侵害は、あらゆる国において必ず克服されなければなりません。