Swing MASAさん(Jazz saxophonist)

Masa_promotion_photo 私は、アンチヘテロホモフォビアフォビア!はぁ?
 とかいってしまいたい。が、ヘテロが何か、LGBTは、何の略か、ホモフォビアってどういう意味なのか、そういった事が、話題にもならないくらい日本の状況は、保守的な、異性愛者の当たり前がまかり通っている。だいたいこういう問題を、英語でしか語れないところに、日本の私たちの問題が、あるなーと思う。
 私のセクシャリティは、異性にだけ向いているわけではないので、そのアイデンティティは、明らかに、ヘテロセクシャルではない。
 腫れ物に触るように、気を使われるのもいやだし、「私らそんなん全然気にしてないよ、そんなん気にせんと、そんな大きな問題じゃないじゃないやん」なんて言われて、自分は差別してないと決め込まれ、話題をそらされるのも困る。それは、意識して、差別や偏見と闘っていこうとしてる人間と向き合う事を回避しているのと同じ事だ。気にしても貰いたいし、もっと理解もしてもらいたいし、現存の社会体制、これを支える意識が、いかに異性愛者中心の物差しで出来ていて、LGBTレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)を抑圧しているか、解っていただきたい。
 異性愛者の意識的な、LGBTに対する嫌悪は、セクシャリティの選択の自由に、に逆行して、産めよふやせよの戦前のファシズム的ないや〜な匂いを感じる。
 セクシャリティのことは、どんどん話題に出来るようになったらいいなあと思う。
 アメリカは、戦争の好きな、怖い、嫌な国だが、私のすむNYはいろんな運動が盛んだ。この間でた、メイデーのデモは、実に何万人もの人々が集まり、人民のうねりを感じた。以前、NYのゲイパレードを体験した事があるが、いろんなグループの中に、LGBTの親たちのグループをみつけ、とても感動して、涙が出て来た。日本もこんなふうな親が出て来てほしいなと思った。
 今の反動的な日本で、カムアウトする事は、自らの解放のみならず、あるがままの自分を生きようとする者たちに勇気を与えていく。カムアウトしていく人々に絶大なる声援を送りたい。
 私は、固定観念の蓋をあけてみれば、本当の、絶対的異性愛者は、実は、少数派ではないかと思う。殆どの人が、異性愛以外を経験した事が無いだけで、出会いが無かっただけの話だと思う。そして、自分の固定観念を捨て、同性の恋人に出会ってみれば、自分がいかに固定観念で見ていたか、よくわかる。
 私にとって、恋愛とは、自分のパートナーとなる人とどんな人間関係を構築して行くか、信頼関係をつくっていくか、という事に尽きる。相手の性は問わない。その時、恋愛している相手との性だ。
 私が、あるがままの私でいられるように、セクシャリティの自由をめざして、自らの尊厳のために人と向き合っていきたい。