今野卓さん(会社員)

Konno 私自身、つい数年前までホモフォビアという言葉さえ知りませんでした。自分がゲイであることを異性愛者のみならず、同じ同性愛者にさえ、本当は知られたくない、という気持ちが強かったのです。私は、心底、孤独でした。
しかし、とあるきっかけから、学生時代の親友(異性愛者)に、カムアウトをしました。彼は、意外にも、理解し、受け入れてくれたのです。その時、私の気持ちは、相当に楽になりました。彼は、受け入れてくれただけでなく、「何か困ったことがあれば、遠慮なく相談して」とまで言ってくれたのです。
私は、ゲイであることが異性愛者に知られたら、「もうおしまいだ」という観念的な恐怖感に縛られたいたのです。実は、ホモフォビアは、私自身の外よりも内部に大きな比重があったのでしょう。
日本社会全体にあるホモフォビアと同じくらい、当事者である私たちの心の中のホモフォビアのことも同時に考えていく必要があると考えています。