東京と札幌のパレードにブース出店
東京レズビアン&ゲイパレード2006と第10回レインボーマーチ札幌に Act Against Homophobia のブースを出しました。お立ち寄り頂いた皆さま、ありがとうございました。
北原みのりさん
「あんたらみたいな人間は歌舞伎町にでも行け!」と、言われた。
傍目からは「男」みたいに見える私のパートナーが、「女」だということが分かった時。隣の家の住人から。
「んー、二丁目のこと?」
と思ったけれど、そんなことは口に出さないまま、悔しくて奥歯をかんだ。
罵声を浴びることには、バイブ屋のフェミとしては慣れてきたつもりだけれど、あからさまな「差別」が剥き出しになった時には、単純な怒りや、深い悲しみというものではなく、黒い憎しみのようなものが自分の中にあることを意識する。
本当は、奥歯をかむんじゃなくて、つかみかかってゆきたい衝動もあった。
本当は、つかみかかるどころじゃなくて、ひきずりたおして罵倒したくもあった。
でも、私とパートナーがやったことは、ただただ「何だって?!」とビックリ呆然、だけだった。
こんな時、どうしたらよいんだろう。
「かわいそうな時代遅れなバカ」
と、相手を哀れに思えばいい?
それとも?
私は、まだ分からないでいる。
日本テレビからの回答書
5月17日に要望書を提出し、ホモフォビア的な番組「アンテナ22」の内容に強い抗議をした日本テレビですが、1ヶ月後の本日、文書にて回答を頂きましたので、以下、ご報告します。
平成18年6月14日
日本テレビ放送網株式会社 コンプライアンス推進室考査部
TOKYOPride
第10回レインボーマーチ札幌委員会
ゲイジャパンニュース
尾辻かな子 様
拝啓 初夏の候、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
この度、「LGBTに関する公平な報道を求める要望書」を受け取りました。貴委員会の貴重な数々のご指摘を読ませていただきました。
さて、弊社では日本民間放送連盟の放送基準第77条「性的少数者を取り上げる場合は、その人権に十分配慮する」を順守し、視聴者の皆様、特に性的少数者の人権には配慮を重ねるべく、指導をしております。また、「放送と人権」の観点からも、外部より講演者を招くなどして、新入社員向けの人事研修プログラムをはじめとして、通年のプロデューサー研修等、人としての学びの場を設け、研錬を積んでおります。
しかしながら、貴委員会のご指摘にもありましたように、一部番組で差別を助長すると受け止められるような表現があったならば、まことに遺憾です。ご指摘のひとつひとつを真撃に受け止め、今後の番組制作に活かすべく局内での周知徹底に努める所存です。
最後になりましたが、ますますのご健勝とご活躍をお祈り致しております。 敬具
ロシア 主催者サイトで紹介
モスクワ・プライドへの暴力に抗議した日本の活動の様子が、モスクワ・プライド主催者のサイトで紹介されました。
http://www.gayrussia.ru/en/news/detail.php?ID=5420
日本のほかにも、世界の各地でモスクワ・プライドを支援する活動が行われています。是非ご覧下さい。(英文)
ロシア領事に抗議しました
6月8日、在大阪ロシア連邦総領事館に尾辻かな子が出向き、4者連名の抗議文とメールで集めた抗議メッセージを領事に手渡しました。領事からロシアの外務省に、日本から抗議があったことが報告されるそうです。海外でも、ベルリンやパリで、今回のモスクワ・プライドへの暴力事件に対する抗議行動が行われています。来年こそ、モスクワでも平和なLGBTパレードが行われますように!
---抗議文---
ロシア連邦 特命全権大使
アレクサンドル・プロホロヴィチ・ロシュコフ閣下
在大阪ロシア連邦総領事館 総領事 プロホロブ・イワン閣下
TOKYOPride
第10回札幌レインボーマーチ実行委員会
ゲイジャパンニュース
尾辻かな子(大阪府議会議員)
【貴国のLGBTへの人権侵害に対する抗議文】
(※LGBT=レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)
2006年5月27日、貴国の首都モスクワでLGBTの人権を訴える集会「モスクワ・プライド」が開催されましたが、そこで2つの重大な人権侵害があったと私たちは考えています。同じLGBTの仲間として強い怒りを覚えると共に、人権擁護国としての貴国の品位を傷つける行為が行われたことを非常に残念に思っていることをここに表明いたします。
ひとつは、モスクワ市長ユーリ・ルシコフ氏が、当初「モスクワ・プライド」が予定していたパレードを許可しなかったことです。これは、貴国も批准している『国際人権規約』の 第十九条 表現の自由についての権利 及び 第二十一条 平和的な集会の権利 を侵すものだと私たちは考えます。人権侵害にあいやすい人々が団結して自らの権利擁護を訴えることは、LGBTの権利であるだけでなく、すべての人の基本的な人権です。
もうひとつは、無名戦士の墓への献花等を平和的に行う予定だった「モスクワ・プライド」の参加者に対し、反対する人々が暴力行為を行い、警察がそれを防止しなかったことです。暴力行為が発生した後で警察が介入し、暴力行為を行った側だけでなく、「モスクワ・プライド」の参加者をも一時拘束したと聞いております。モスクワ市側は、パレードを許可しなかった理由として、参加者の安全を守るのに十分な数の警察官がいないこと、国民の大多数がゲイプライドを支持しているわけではないことをあげています。しかし、この理由は到底納得できるものではありません。どんな意見であれ、表現の自由や平和的な集会の権利は守られるべきものです。「モスクワ・プライド」が暴力的な人々を集めるということが予測できたのであれば、それらの暴力から参加者を守るよう十分に準備することこそが、民主主義国家の責務であると考えます。
貴国において、LGBTの人権を訴える集会が平和に行われるために、政府が全力を尽くすことを強く要望いたします。私たちは二度とこうした人権侵害が行われることがないよう願っており、今後も貴国の政府の対応を注視したいと考えています。 以 上
【参考】国際人権規約(市民的及び政治的権利に関する国際規約)
第十九条
1 すべての者は、干渉されることなく意見を持つ権利を有する。
2 すべての者は、表現の自由についての権利を有する。この権利には、口頭、手書き若しくは印刷、芸術の形態又は自ら選択する他の方法により、国境とのかかわりなく、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由を含む。
(略)
第二十一条
平和的な集会の権利は、認められる。この権利の行使については、法律で定める制限であって国の安全若しくは公共の安全、公の秩序、公衆の健康若しくは道徳の保護又は他の者の権利及び自由の保護のため民主的社会において必要なもの以外のいかなる制限も課することができない。
(※実際に渡したのはこの英語版です。翻訳してくれたボランティアの皆さん、ありがとうございます。)